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第一回戦:試合場【海水浴場】 このページではダンゲロスSS3第一回戦、海水浴場の試合SSを公開します。 ここは、得票数がもっとも多いSSが勝者となる、誰が一番面白いお話を書けるか競いあうインターネット上のゲームを行なっている会場です。 試合SS このページを訪れた方は、誰でもご自由に以下のSS(ショートストーリー)を読んでいってください。 それぞれのSSを読み比べて、より面白いと思ったお話に投票しましょう! 面白いと判断する基準はなんでも構いません。貴方が面白いと思ったお話に投票しましょう。 貴方の投票がゲームの勝者を決める! 【投票結果】を見る ※投票は終了しました 試合SS 引用する幕間SS 文字数 第一回戦【海水浴場】SSその1 なし 10,059文字 第一回戦【海水浴場】SSその2 なし 2,872文字 第一回戦【海水浴場】SSその3 『探偵』は推理する生物である夜魔口赤帽についての推理 5,074文字 試合場・選手情報一覧(選手名50音順 試合SSの順番とは無関係) 試合場 キャラクター名 特殊能力名 海水浴場 遠藤終赤 スマート・ポスト・イット 蛭神鎖剃 蛇神鞭 夜魔口赤帽&夜魔口砂男 『血に染まる蛇の鮮血』『砂のように眠れ』
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新参陣営最終応援ボーナス:229点 『世紀末救世主伝説の幕開けか!?学内にてモヒカンザコ複数名、突如の爆散!』 無題 無題2(稲荷山vs大魂) 『左高速い!殺人反復横跳びに五郎丸仰天』 SS「彼女のできない男の特徴シリーズ」 無題3(浦vs武論斗さん) 無題4 決めろ! キラメキジャッジ~THE SUPER JUDGING THE KIRAMEKI~第5ジャッジ 運命のダンゲロス本戦始まる!の巻 行方橋ダビデのダンゲロス・覇竜魔牙曇(ハルマゲドン) 『世紀末救世主伝説の幕開けか!?学内にてモヒカンザコ複数名、突如の爆散!』 その事件はすっかり夏らしい陽気となった6月初旬の昼下がり、新校舎の裏側にある黄色い触手が咲き誇る花壇の前で起こった。 記者はそのとき校舎屋上にて親友と談笑をしていたのだが、下のほうで何やら男女の揉め合う声が聞こえてきたため、屋上の手すりから下を見下ろしたところ、その場面を目撃することとなった。 事件の現場に居たのは学園の女生徒1名と、それを囲むようにしてモヒカンザコ達が5名。 女生徒とモヒカンザコ達の間で、何やら罵声を浴びせあっている様子であった。 女生徒が何を言っていたかは分からないが、モヒカンザコ達は大方「ヒャッハー!水を寄こせー!」とでも言っていたものと思われる。 同じ学び舎に通うものの危機かと、屋上から飛び降りて女生徒を助けようとした記者であったが、手すりを乗り越えるより早く“それ”は起こった。 女生徒が何やら力を込める身振りをするや、なんと周囲のモヒカンザコ達の頭部がスイカ割りのスイカもかくやと爆発四散したのである。 眼前の光景に驚き、屋上の手すりの上で固まる記者をよそに、女生徒は悠々とモヒカンザコ達の死体の上を歩いてその場を立ち去った。 それは正に、核の炎に包まれた世紀末の荒野を闊歩する救世主のごとき光景であったと言えよう。 今回の脅威の出来事を引き起こしたのが女生徒の魔人能力によるものなのか、はたまた別の技術体系に立脚したものなのかは現状不明である。 もしもこれが女生徒の魔人能力であるとすれば、彼女は恐らく第一級の強能力者であると言えよう。 先日から希望崎学園内は新参・古参の対立によって極度の緊張状態が続いている。 今のところ両陣営の均衡は保たれているが、もしもどちらかの陣営に強力な能力を有した魔人が加われば、事態は急展開を迎えるだろう。 今回の事件の中心に居た女生徒は、もしかするとこの希望崎学園内対立構造を破壊する救世主となるかもしれない。 文責:希望崎学園報道部1年 夢追中 無題 ?「うおおおおおおおおおおおおおおおお」 緑風「……何だコイツ……」 俺の名前は緑風佐座。自分で言うのもなんだが、どこにでもいるごく普通の学生である。 現在、校舎のど真ん中で何故か通行止めを食らっている。ものすごい勢いで左右に飛び跳ねている。 さすが戦闘破壊学園ダンゲロス。交通整理すら人外レベルだ。 ?「はあああああああああああああああ!」 緑「……なあ、何やってんのお前?」 左高「反復横跳びをしているであります! あ、自分の名前は左高 速右であります! ここから先はハルマゲドンの危険性があるため、僭越ながら身を以て通行止めをしているのであります!」 緑「ああ、そうっすか・・・」 見たところ上級生には見えないが……つまりそういうことなのだろうか。認めたくねえー。 緑「なんで反復横跳び?」 左「いつの日にか反復横跳びによって分身の術を会得するためであります! まだまだ未熟者の身なれど、きっといつかやって見せるのであります! まあ見てなwという奴であります!」 緑「・・・・・・。好きなテニスプレイヤーは?」 左「菊丸英二さんであります!」 緑「好きな十刃は?」 左「第七十刃、ゾマリ・ルルーさんであります! あ、ただし解放後の姿はノーカンであります!」 緑「……そうか、お前のことはよく分かった」 正直言ってかなりやる気が殺がれていくこと山の如しなのだが。まあ第一印象を良くしておくことに越したことはない。 緑「まあ、ともかく一年の緑風だ。今回の戦いではよろしく頼――」 左「うおおおおおおお! この横風! ブレる視界! マジタマんないのであります! 反復横跳ビーズハイなのであります!」 緑「聞けよ」 ?「……そこの者よ。ここでハルマゲドンが行われると聞いてきたのだが」 突如現れた痩身銀髪の男。おお、また随分とイケメンだなコイツ。言っちゃ悪いが、婦女子受けしそうだ。 緑「え? ああ。いつの間に来てたんだ? 実は俺たちもソレ関連で集まってきたのさ。……アンタは?」 行方橋ダビデ「行方橋ダビデ。得意技は質量を伴った分身」 左「Σ(゚Д゚|||)」 無題2(稲荷山vs大魂) 『魂を握る料理』 桜の季節、大きな希望を胸に新入生達が希望崎学園へやってきてから2ヶ月。 皆、新しい学園生活には慣れただろうか。 希望崎学園は音に聞こえた魔人達の巣窟。 環境に適応し、刺激的な日々を謳歌する者にはさながら桃源郷だが、 なにせあちらを向けばモヒカンザコ。こちらを向けばビッチと触手。 周囲に溶け込めない者はなかなか気の休まらない日々を送っているのではないだろうか。 今回は、そんな魂を疲弊させた者達に最高と思われる癒しのひとときを与えてくれる人物を紹介したい。 その人物とは稲荷山和理(1年) 江戸時代より続く老舗「いなり」の跡取り娘であり、希代の寿司職人である。 「いなり」といえば、学生にはとても暖簾をくぐることのできない名店であり、 あそこで寿司を食べてみたいと考えたことはあっても、実行に移した者はほとんどいないであろう。 多くの者は、そんな高嶺の花を紹介してどうするのか、そう思うかもしれない。 しかし、普段ならばとにかく、今だけは大いに紹介する意義がある。 なんと稲荷山は最近、学内の調理室にて寿司を握る練習を行っているのだ。 つまり、放課後に調理室を訪れれば、今だけは気軽に彼女の握る寿司を食べることができる。 記者も実際に調理室にて稲荷山の握る寿司を食べたが、それは芸術と呼ぶにふさわしい一品であった。 興味を持った者は是非とも一度、この機会を逃さず調理室に足を向けることをお勧めする。 日常の疲れなど消し飛ぶほどの感動を味わえることは間違いない。 そこで味わう寿司の向こう側に、天国を垣間見ることだろう。 ところで、稲荷山はなぜ自分の店ではなく、学内で寿司を握っているのか。 その疑問を本人にぶつけてみたところ、近く行われるであろう決闘、覇竜魔牙曇に向けてのトレーニングであるとの答えを返された。 稲荷山は覇竜魔牙曇にて勝利を収めた陣営に自身の握る寿司を振舞う計画を立てており、 普段と環境の違う、学内でも最高の寿司を握れるようにと訓練をしているのだそうだ。 「今握っている寿司にはまだ最高の魂がこもっていません」 寿司を食べ、その素晴らしい味と腕前に感動した記者であるが、そんな寿司を握りながら、それでも稲荷山は満足出来ていない様子。 曰く、寿司を握るときに最も重要な要素が足りないのだとか。 寿司を握るのに重要なものとは何か。 記者が思うに、やはり経験であろうか。 寿司を握りなれている板場と高校の調理室では当然感覚が違う。 ここでは稲荷山本来のポテンシャルが発揮できない、そう言っているのではないだろうか。 深読みするならば「もしもこの寿司が気に入ったのならば私の店に来ると良い。もっと美味しい寿司を出してあげよう」そういった意味の発言とも受け取れる。 稲荷山は寿司の腕前だけでなく、商売のほうもなかなかに上手であるかもしれない。 文責:希望崎学園報道部1年 夢追中 ――コン、コン 扉をノックする音が、放課後の希望崎学園報道部室に響いた。 西日が差し込み、オレンジ色に染まった部室の中、新聞作成をしていた少女が手を止め、パイプ椅子から立ち上がり客人を出迎える。 「はーい。どちら様でしょうか」 少女が声を掛けながら扉を開けると、廊下には1人の男子生徒と……大根が立っていた。 「えっ」 『魂の宿る場所』 どうやら報道部を訪れた男子生徒と大根は、それぞれ少女が書いた校内新聞を見て、稲荷山の寿司に興味を持ってここにきたらしい。 男子生徒は記事を書いた少女から稲荷山に自分を紹介してもらい、寿司を腹いっぱい食べたい、と、 大根は、自分の作るブリ大根と稲荷山の寿司と、どちらの方が美味いかを確かめに、と、それぞれの来訪理由を述べた。 それを聴いた少女は、それならば一緒に調理室に行き、稲荷山も交えて食事をしようと、3人連れ立って調理室へと向かうことになった。 「いやー、それにしても大根さんが喋るなんて流石は希望崎学園ですね」 どこか嬉しそうに語る少女に対し、男子生徒は苦笑しながら自分もこの学園の非常識さには散々驚いていると語る。 放課後の校舎内で高校生の男女が二人、お互いに笑い合いながら歩いている。青春の1ページとして飾りたいような光景である。 その横を大根が歩いていなければ。 そんな一部を除いてほほえましい空間を作り出していた一行だが、男子生徒の発言で少女の足が止まった。 「いやー、特に驚いた奴って言えば、昨日なんか頭からちんこを生やしているやつがいてさー」 男子生徒のちんこ発言に頬を染め、「あぅ……う、うん……」と顔を廊下のタイルに向ける少女。 その様子にちょっときゅんとしつつ、男子生徒は慌てて「あ、悪い!シモネタ苦手だった!?」と言葉を続ける。 表面上は紳士を装う男子生徒であったが、そこは男としての性、頭の中では煩悩が渦巻いていた。 (ヤッベー!超純情!超かわいい!俺、マジでラッキー!この機会になんとかフラグを立てて……) しかし、密かにテンションの上がる男子生徒の意に反し、少女は大根のほうへ話を振り出した。 「そういえば大根さんは大根と思えないくらい大きいですよね。どうしてそんなに大きくなったんですか?」 「そりゃあ俺には魂が篭っているからな!他のやつらとは一味も二味も違うぜ!」 「へー、やっぱり魂ですかー」 「もちろん俺のブリ大根にもしっかり魂は篭っているぜ!期待してな!」 「楽しみにしてます!」 (どうしよう……話に切り込むタイミングが無ぇ……) 盛り上がる少女と大根を横目で見つつ、しかし声を掛けられずにいた男子生徒であったが…… 「しっかし俺ってそんなに立派に見えるか?」 「はい!私、こんなに長くて太くて逞しい大根(ひと)を見たのは初めてです!」 「ちょっとまてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 少女の言葉に全霊で突っ込みを入れてしまった。 その声に目をまるくして、男子生徒のほうを見る少女。 「え!?どうしました!?」 「いやどうしたじゃねーよ!今の何だよ!さっきの恥じらいは何だったんだよ!」 「えっ……と、私、何か変なこと言いました?」 「自覚無しかよ!タチ悪いなオイ!?」 頭を抱える男子生徒を見て首を傾げつつ、少女は大根との会話を再開した。 「おお!その中に自慢のブリ大根が入っているのですか?」 「おうよ!匂いだけでも今嗅いでみるか?」 少女と大根の声をどこか遠くに聞きながら、男子生徒はため息をついた。 (やっぱ希望崎学園でまともな女の子と出会おうなんて、甘い幻想だったな……) 「わぁ!凄く良い香り!まるで脳髄を痺れさせるような……こんなものを頬張ったら、ほっぺたと一緒に理性まで蕩けてしまいそう……」 男子生徒は、廊下の窓を開け、夕暮れのグラウンドに向けて絶叫した。 「俺の純情返せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」 その声には確かに魂が宿り、希望崎学園中に木霊した。 大根と寿司職人が料理対決してる。 以上、状況説明終了。 大魂「とろっとろにとろけたブリ大根食わせるぞワレェ!」 稲荷山 和理「食材がコックに抗うなあああ!」 大根がふわふわと宙に浮き、その伸びた葉(つた?)で少女にブリ大根を食わせようとし、 少女はなんか天地魔闘の構えみたいなのをしながら、それを切り刻んでいる。 それに唖然としている俺の隣では、何やら記者然とした女子が一心にメモを取っていた。鉄の板に。ダイヤモンドのペンで。 ポーネグリフでも作るつもりなのだろうかコイツは。 夢追中「魔人大根VS魔人寿司職人……これは素晴らしい記事になりそうです!」 俺「……あえて聞くけど、止める気とかあったりする?」 夢「え、なんでですか? ……ところで記事につける四コマ漫画の案なんですけど、『人参でも魔人』とかどうでしょう」 俺「即否定したあげくに速攻で話題ふっ飛ばしたよコイツ!?」 夢「あ、大魂君の蔓に稲荷山ちゃんが捕まった! ……いいなあ、私も魔人大根の蔓に絡まれて死ぬとかマジ本望」 俺「……何お前、大根好きなの?」 夢「私はただの特殊能力フェチですよ! 勘違いしないでくれませんか! 名誉棄損ですよ!」 マジギレされた。あれ、俺そんなに怒られること言った? 大魂「忌まわしき料理人め……我がブリ大根の派閥に堕ちるがよい」 稲荷「くっ……おのれ、たかが食材ごときが……!」 蔓の先に載ったブリ大根(熱々)が、稲荷の口元に近づいて行く! 夢「ああっ! 稲荷山ちゃんが、太くて熱くておっきなものを無理やり口に加えさせられそうになってる!」 俺「その表現やめてくんない!?」 熱気と圧力に耐えかね、少女の口が押し開けられた、その瞬間! 稲荷「――跋魂潰蒐掌!」 大魂「ぐっ!?」 稲荷山をとらえていた蔓がズタズタに切り裂かれ、奇妙な霊体となって少女の右手に丸く収束する。 ――それは彼女の持つ異能。暗殺拳であると同時に至高の料理法。 敵の魂を握り混んで初めて作ることのできる《究極の寿司》。 そして今回。一部とはいえ大魂なる魔人の魂を握り込んで作られたものは――! 稲荷「出来た! これが私の《究極の寿司》!」 少女が誇らしげに掲げたもの。それは―― 稲荷「――の、サシミのツマ」 俺「そりゃあ大根だもんなあー!!!」 味噌汁に入れると意外と美味しいらしいよ(豆知識)。 『左高速い!殺人反復横跳びに五郎丸仰天』 先日、我らが希望崎学園の左高速右(1年)が反復横跳びの高校記録を樹立した。 左高は忍術部に所属し、分身の術を極めようと、常日頃から反復横跳びの鍛錬を積んでいたため、その努力が実を結んだ形となる。 この快挙に対し、同じ忍術部の部員達からは惜しみない賞賛が送られているが、左高本人はいたって冷静。 「自分はまだまだ未熟者。喜ぶのは分身の術を体得してからであります」 淡々と自らの目標を語る左高だが、その目には確かな決意の光が宿っていた。 一方、今回のニュースに対して、意外な方面からのアクションがあった。 なんと、自他共に認める「野球少年」こと五郎丸卒塔婆(1年)から左高へ、一緒に野球をやらないかとラブコールが贈られたのだ。 記者はこの話を聞き、自らの足で五郎丸の元に赴き、詳しい話を聞いた。 「あの反復横跳びは素晴らしい!彼ならば今開発中の分身魔球も必ず捕球できる!彼と自分がバッテリーを組めば敵はいない!」 五郎丸は記者の質問に対し、興奮した様子でこのように語った。 しかし、この誘いに左高はあまり乗り気でない模様。 「自分は忍術部を愛しています。他の部活に移籍するなどと考えたこともないであります」 話を聞いた左高は終始困惑気味であった。 この話が今後どのように展開するかは神と、当人同士しか知り得ぬことであるが、どのようなフィールドであろうと、左高ならば輝かしい活躍を我々に魅せてくれるであろう。 そう、それが例え覇竜魔牙曇という戦場であろうとも。 文責:希望崎学園報道部1年 夢追中 SS「彼女のできない男の特徴シリーズ」 /1 「はァ……」 秋刀魚広は、現在苦悩している。 今、彼には恋焦がれる相手がいた。 その相手の名は、寅貝きつね。友達屋と呼ばれるほど友人が多い、中性的な顔立ちが特徴的な人だ。 彼女の周りは常に男女問わず人だかりができており、秋刀とは大違い。 否、別に彼の周りに人が居ない訳ではない。 A「団長ォ、どうしやした!?最近元気がないですぜ!?」 B「ヒャッハー!そんなときこそ“応援”しましょうぜ!」 C「他者を応援することを通し己を応援する。それが“応援”ッーーー!」 ABC「「「フレーッ、フレーッ、団長オオオォォォォ!!!」」」 と、まぁ、彼の周りに居る人種など、大体こんな感じの奴らばかりである。男臭いこと極まりない。 「……ウス。すまんな、オドレら」 ABC「「「アザーッス!!!」」」 普段ならば、彼らの気遣いは有難い。しかし今現在において欲しいのは、こういった泥臭い応援ではない。 今彼が欲しいのは、恋する彼女からの黄色い声援――― しかし。実のところ、恋する彼女どころか彼には女友達の一人、否、応援団外での同性の友人すら居ないのだった。 (相談しようにも、恋愛相談できる輩なんぞいやしねェからのう……) 応援団という組織はなんというか、女っ気がなくて、男臭くて、世間一般からは隔絶された空間なのである。 応援団内部での結束は固いが、それはあくまで内部のもの。いざ外界に出てみれば、彼は唯の無口な男であった。 もてない特徴1「異性・同性問わず交流がない、孤立してる男性」 /2 「……おィ、オドレら。カッコいい男とはどんなモンだと思う?」 問うは悩める応援団長、秋刀魚広。高校一年にして応援団団長を務める、寡黙で強面の巨漢である。 今、彼には恋焦がれる相手がいた。同じく一年、寅貝きつね、その人である。 もてるためには、かっこよくなること。では、かっこいい男とは何か。 自問自答しても答えは出ない。故に彼は、己の部下に聞くのであった。 A「ウス!自分は団長のような!不言実行を貫く男にあこがれております!」 (単に口下手なだけじゃけェのう……) B「ヒャッハー!自分は団長のような!己を犠牲にして他者を応援する精神がかっこいいと思っておりますぜ!」 (自分に自身がないから他人を応援するだけなんだがのう……) C「オス!自分はその体格と、それに似合わぬ他者を殴らぬというそのギャップに付いて行こうと思いましたァァァァ!」 (単に腕力には自信がないだけじゃァ) ABC「「「フレーッ、フレーッ、団長オオオォォォォ!!!」」」 「……ウス。すまんな、オドレら」 ABC「「「アザーッス!!!」」」 (ダメじゃぁのォ、ワシは。なんと言われても、自分自身に全く自信が持てんけんのォ……) もてない特徴2「自己否定的な思考」 /3 応援団部室、その中央にまるで仁王の如く居座る彼こそ、知る人ぞ知る応援団部部長、秋刀魚広である。 恋の病を患っている彼は、眉間に皺を寄せ何かを考えている様子だった。 思考の内容は、至極単純。もてるファッションについてである。 「なァ……オドレら、普段着はどんなモン着とるんじゃァ?」 考えても始まらぬ。とりあえず、意を決して手近な連中に聞いてみることとする。 A「ウス!自分は家ではジャージで過ごしております!」 B「ヒャッハー!自分は肩パットにレザーのジャケットで過ごしておりますぜ!」 C「オス!自分は常にこの長ラン、応援の魂を常に忘れず生活しておりますゥゥゥゥ!」 ……当然のように参考になるものはなかった。 溜息をつく秋刀。そんな彼の様子を知ってか否か、団員Aが質問を投げかける。 A「団長!団長は普段どのようなものを着ておられるんですか!」 「……オドレには関係ねェ話じゃァ」 A「ひ、ひぃッ!?スイヤセンしたッッーーー!!」 その形相は、さながら悪鬼羅刹。質問者であるAは少しチビりながら謝罪を口にする。関係ないはずのBとCもちょっと青ざめている。 ちなみに本人はそんな脅すようなつもりはなく、ちょっとした軽口程度の気持ちだったりするのだが……その強面の前では軽口も脅迫と化す。 (流石に、おフクロが買ってきた漢字Tシャツとは言えんけんのォ……) ちなみに文字は「竜馬」「忍者」「腹斬」の三種類であった。多分外人向け。 もてない特徴3「服装に無頓着」 /4 夏の応援団部部室、咽返るような熱気と臭気の元、中央に居座る人物。彼の名は秋刀魚広、応援団部部長である。 (……暑い) 野郎所帯の熱気の中。さらにこの部室の温度を上げている理由がある。 秋刀、団員A、B、Cは、現在、コタツの中にいた。 否、コタツだけではない。コタツの上では鍋がグツグツ煮えているし、横にはガスストーブまで配置されている。 彼らは唯でさえ暑苦しい改造長ランの上にさらに半纏を纏い、あまつさえ湯たんぽまで抱えていた。 ―――そう。彼らは、我慢大会の真っ最中だったのである! ちなみに、昨日交わされた会話?は以下のような感じ。 A「今日も暑いですね、団長……」 B「ヒャッハーぁ……茹るぜェ……もうダメですぜ……」 C「団長、自分、アイス買いに行ってもよかとですかァ……」 しかし、魚刀は返事を返さなかった。正直暑すぎて、この暑苦しい団員たちに返事をする気力もなかったのである。 ……しかし、何を勘違いしたか。 A「だ、団長……!こんな暑さの中ですら、微動だにせず……!なんという根性、男の中の男!」 B「ヒャッハー!俺らが間違ってやしたぜ!これは俺らも団長に負けてはいられねェですぜ!」 C「そういえば、こういう時にされる応援団独自の修行方法があるというゥゥゥ……!」 ABC「「「応援団夏季名物・火炎地獄我慢大会……!」」」 我慢大会とは……我慢大会というと日本の旧時代的な根性論を想像する人も多いだろうが、 ルーツを辿れば中国拳法独自の修行法にたどり着くのはもはや常識である。 なお、中国拳法家である我氏が、自慢げにこの修行法を他者に教えたこと が我慢の語源となっていると言われており、自と我が同じ意味を持つこと から我慢という言葉は自慢という言葉と紙一重であるという意味がこめら れていることも特筆すべきであろう。 (民明書房 自慢と我慢) (え、ワシャぁそんなんやりたくないんじゃがァ……) しかし、そんな魚刀の意思とは裏腹に、ヒートアップした三人は止まらない。 ABC「「「団長、自分らに我慢大会で喝入れたってくだせェ!!」」」 「……………しゃあねェのう」 ABC「「「アザーッス!!!」」」 結局、言いたいことも言えず我慢してしまう秋刀であった。 そうして、今この現状がある。 A「な、鍋が出来上がりやしたぜ……団長ォ……」 Aの顔面は赤を通り越して、蒼白になってきている。そろそろ危ないかもしれない。 B「ヒャッハー……ケンシロウが……世紀末救世主が……」 Bは幻覚でも見えるのか、うわごとのように何かを呟いている。そのうち爆発四散しそうだ。 C「ハハハ……ハハハ……ハハ……」 CはCでなんかさっきから笑い続けている。正直怖い。 他の団員がこのザマ、しかし誰一人として収拾をつけようとはしない。魚刀もこの空しい強がりを続ける他ないのであった。 A「こんなときでも……団長は黙して語らず……スゲーっす……」 (今更止めようなんて言えんけんのぅ……) 喉を焼くちゃんこを口にしながら、心の中で泣く秋刀であった。 もてない特徴4「口下手。本心を口にしない、できない」 /5 応援団団長、秋刀魚広。しかし今、彼は応援団部室にはいなかった。 彼は片想いの相手である寅貝きつねに対し、友達代を払うために一人下駄箱にいた。 彼の名誉のために言っておくと、決してこの友達代を払う行為は彼が率先して始めたものではない。 ただ“そうあるのが当然”だと、不思議と認識してしまうのだ。それが寅貝の魔人能力の一端だと、彼は未だ知らずにいた。 彼は己の小遣いの中から毎月8割(額は少ないが所持金からの割合としては多い部類に入る)を彼女に差し出す。 直接渡す勇気はない。だから、下駄箱にこっそりと忍ばせておくのだ。 (そうじゃったのう……あれは入学して早々のころじゃったっけ) 思い返す。たった一度、寅貝きつねに声をかけられた、あの時のこと。 「秋刀くん。君、魔人なんだよね?メルアド教えてよ」 男性とも、女性とも聞き取れる中性的な声で、彼女は話しかけてきた。 これまでその巨躯と威圧感から、秋刀に声をかけてきた女性など皆無だった。しかし彼女は物怖じするどころか、アドレスまで聞こうとする。 さらに特筆すべきは、彼女の持つ存在感だった。そのガタイの良さから無駄に目立つ秋刀すら霞む、話題の中心にいる者が纏う、独特の空気。 見る人がみればコミュ力オーラとでも呼ぶそれに、秋刀は圧倒され、飲まれた。 「あ、あァ……エェぞ」 気付けば彼は、携帯の電話番号とメールアドレスを書いたメモを、彼女に手渡していた。 家族と、団員以外とは通話もメールもしたこともない、秋刀の携帯電話。 以来、一度も鳴ったことのない彼女からの電話を、彼は待ち続けている。 思えば彼は、寅貝きつねの電話番号もメールアドレスも、否、名前以外の一切を知らなかった。 しかし、そんなことは彼にとっては些細なこと。 ただ、ただ。その日以来、秋刀は寅貝きつねのことが忘れられずにいる――― 「―――ダメじゃけェのう、こんな女々しいのは」 回想を切り上げ、彼女の下駄箱にいつものように金の入った封筒を放り込む。 「こんな思い、恥ずかしうて言えやせん――――」 誰にも打ち明けず、心に閉まっておこう。 毎月顔も見せずに金だけ置いていく様な情けない男の正体など、知られぬ方がいい。 彼はそう思い、帰宅の徒に着くのだった。 もてない特徴5「無駄にテレ屋、もしくは一途過ぎる」 / そんな彼に、寅貝きつねから一本のメールが届くのは、もう少し先の話。 『秋刀魚広くん。今度の覇竜魔牙曇で、君の力を貸して欲しいんだ』 /6 秋刀魚広は、覚悟を決めていた。 希望ヶ崎学園一号生対三号生、覇竜魔牙曇。 命すら失う可能性の高い、その決闘への参加を。 A「団長……ホントに行くんですか」 心配そうな瞳で、団員が問いかける。 ……一度戦地に赴けば、次の日会えるとも限らぬ。否、むしろ二度と会えぬ確率の方が高いとすら言える。 魔人同士の抗争とは、それほどまでに苛烈を極めるものなのだ。 しかし心配する団員をよそに、魚刀はその仏頂面を崩すことなく「あァ」とだけ返すのだった。 B「ヒャッハー、団長、せめて理由だけでも教えて下さいやせんか」 覇竜魔牙曇の参加は自由。むしろ一般生徒には関係のない世界ですらある。 魚刀たちのような、どこの陣営にも組していないアウトローには、本来縁のあるようなイベントではないはずなのだ。 しかし、彼は死地へ赴く。その理由。 「……惚れた女からの呼び出しじゃけん。断るわけにはいけんのう」 普段ならば己を語らぬ彼が、いつになく饒舌に口にする、恋の言葉。 「ワシの応援が力になるなら。ワシは応援しに行くしかないんじゃァ」 目には覚悟。声には力。 魚刀秋広という男の、一世一代の見せ場をそこと決め。 「他者を応援することを通し己を応援する。それが“応援”じゃあッ!」 改造長ランを羽織り、彼は飛び出す。 彼が思いを告げることはないだろう。彼は己に自信を持たず、故に他者を応援するのみ。 彼はあくまで日陰者。誰かの特別になることなど、できはしないのだ。 ただ、しかし。それでも彼は、その人のために何かをしたかったのだ。 そのきっかけを与えてくれた覇竜魔牙曇に、感謝すらしている。 後ろでは、彼を応援する団員の姿。 ABC「「「フレーッ、フレーッ、団長オオオォォォォ!!!」」」 内心、彼らに礼を言い。振り返ることすらせず、魚刀は思い人の待つ一号生本営へと向かうのであった。 / B「ヒャッハー、ところで。団長の思い人って誰なんだァ」 A「え、気付いてないのか?どう考えても1年の寅貝きつねさんだろ。メルアドすら知らなかったらしいけど」 C「マジでェ!?俺でもメルアド知ってるよ」 A「俺も俺も。聞けば誰でも教えてくれるからな」 B「っていうか、寅貝さんってそもそも女じゃないよな」 C「あァ、両性。しかも同性愛者らしいよ。同じ性別になって言い寄るんだってさ」 B「ひゃっはー、だ、団長……団長って別にホモではないよな……」 ABC「「「………・・・」」」 ABC「「「ふ、ふれー、ふれー、団長ぉ……」」」 団員三人の声は、なんだか空しく響くのであった―――― もてない特徴6「女性に幻想持ちすぎ」 (終) 無題3(浦vs武論斗さん) 「アァン。おいコラ、てめえどこ見て歩いてんだァ?」 くすんだ茶髪の癖っ毛を振り乱して、破壊学園ダンゲロス一年の浦優輝は、今日も廊下でぶつかった相手にガンを飛ばしていた。 だが、学園のほとんどの学生に恐れられるはずの彼の眼光は、同じ程度に剣呑な視線で返された。 「どこも何も歩くときに前以外見るはずがないという真実 お前後ろ見ながら歩けるんですか? お? ほら見ろ見事なカウンターで返した」 「訳の分かんねえこと言ってんじゃねえよ、このクソノッポ」 目の覚めるような銀髪に、褐色の肌。耳は細長く尖っている。俺はこの学ランには収まらぬであろうとでも言いたげな屈強な身体。 人外が多いこの学園ではある意味稀有な、分かりやすい『亜人』の姿。 その名、武論斗……もとい、武論斗さんという。仏頂面を深める。このガン付けで北海道の数々の不良を殺してきた。 「おっとと貧弱ヒュムに嫉妬を受けてしまった感」 「んだと?」 「エルヴァーンのVITはえごいがSRTもえごい とっさの敵の攻撃も『ほう……』と受け流すしパンチングマシンで100とか出す」 「ハッ? パンチングマシンで100だあ? へっ、ここでその程度が自慢になると思ってんのかよ?」 「……あまり強いことヴァを遣うなよ弱く見えるんだが? 安易な挑発ややめるべき圧倒的な不良のほううするダークパワーの前にお前の命は長くない(予言)」 貧弱、という言葉に浦の苛立ちはたやすく振り切れた。 殊更、薄い眉を片方釣り上げて挑発し返す。彼はフラストレーションが溜まっていた。次の瞬間には、このデクの棒みたいな男をブチ殺すことを決めていた。 殺す、とは言わない。なぜならそれを思った瞬間、彼は相手を壊し潰してしまっているからだ。 ずどん、という音を立てて、肉食獣のように伸び上がった浦の拳が武論斗さんの胸を打ちぬく。 「――おいィっ!」 武論斗さんの巨体が容易く浮く。壁に打ち付けられ、校舎が揺れた。派手な一撃――だが、倒れない。 口から血を吐きながらも、それを平然と拭って、浦に近づく。 黄金の鉄の塊でも殴ったような感触に、浦が唇を釣り上げる。 「ハッ! 本気じゃねぇとはいえ、よく耐えたなァ! いいぜえ、お前、強ぇじゃねえか!」 「俺の強さが分かってしまう奴は本能的に長寿タイプ!」 クロスカウンター。 武論斗さんの拳が浦の脳天を揺らし、浦の拳が武論斗さんの顎を打ち上げる。 ドガァンと、まるでライフルの弾でも当たったかのような衝撃音が大気を震わせる。 だが――次の瞬間、両者は全く同じタイミングで笑みを浮かべた。 「オイオイオイオィふざけんなよ! 人のことノせといて一撃二撃で落ちんなや!」 「――九発で良い!」 苛立つ怒りに喧嘩して、狂った獣と揶揄される。 愚直な生き方否定され、メイン盾は笑いに包まれた。 しかし見ろ!あれを見ろ! あれが浦優輝だ! 武論斗だ! その屑!その馬鹿!他にはいない! 無題4 声が聞こえる。 風の噂で、一年生と三年生がハルマゲドンで戦うと言うのを聞いた。 その時、私は、なんて今年の新入生はふてぶてしいのだろう、と憤ったものだ。 憤りを燃料に、こうして最後の文章を書いているが、それもいつまで保つものか。 私は三年生の身である。名は――いや、もはや意味は為さない。 なぜなら『奴』に嗅ぎつけられてしまった。 声が聞こえる。 一体何が悪かったというのか。 三年生とはいえ、ハルマゲドン参加者ですらない、所詮モブの身で、新入生全員を闇討ちしようと思ったことか。 自慢ではないが、私は弱い魔人ではない。少なくとも自分ではそう思っていたし、周囲も私を認めていた。 私だけが保有する特異な能力は、新参殺し(シンジンブレイカー)と呼ばれ、持て囃されたほどなのだ。 一体何が悪かったというのか。 私が驕り高ぶり、闇討ちを決意したことなのか。 新参VS古参などという噂を聞いてしまったからなのか。 それとも、『奴』がこの世に存在したことなのか 『てけり、り……』 声が聞こえる。 声が、コエガコエガコエガコエガガガガガdコエコエコエコエあああああああ わたわわたた私は いや いやだだっだ死にたくなあさだがあうぇしにたいなたすけてやだだだあだああ ああ、窓に! 窓n(ここで日記は途切れている) 決めろ! キラメキジャッジ~THE SUPER JUDGING THE KIRAMEKI~第5ジャッジ 運命のダンゲロス本戦始まる!の巻 アオリ文:キメてやる! 青春のジャッジ ≪オレこと弐之宮晶は語尾に ですの とつけるのをやめた… そしてついに俺たちの夢の一歩となる開戦の笛がなった。≫ ピィーッ! ワーワー バタン! 弐之宮 晶「え!? 何だ!? GKが倒れたぞ!?」 行方橋ダビデ「晶…GKは…」 晶「ダメだ…死んでる」 ダビデ「そんな! 試合は始まったばかりなのに!」 晶「ん? 何かダイイングメッセージを残している… これは殺人事件だ…!! この『ε』の文字に手掛かりがあるはずだ!」 寅貝きつね「よく考えるコン あきら君!」 【あきらの相棒寅貝きつね:とってもおしゃべりで人気者】 ウンコビッチ堀川「これは えらいこったス~~~っ アタス怖くて便が漏れそうダスよ~~~っ」 晶「ウンコビッチ 心配するな 犯人はオレが必ず見つけてやる!」 ウンコビッチ「晶君…私 ずっと前から晶君のことが…」 晶「(も…萌え…!!)」 おは妖怪「おはよう!」 晶「お…おばけが出た!!」 浦優輝「チクショー ダンゲロスなんてくだらねぇ遊びやってられっか!」 ドカッ 晶「グアアーー! いきなりなにすんだ浦!」 浦「やめてやる! ダンゲロスなんてやめてやるぜ! 誰も俺のことなんてわかってくれねぇんだ!」 ゴゴゴゴゴ… 晶「(な 何てことだ… 浦がグレやがった こんな時に…!! これじゃ試合にならない! クソッ やるしかないのか… 仲間だけには使いたくなかったあの技を!)」 ミョミョミョミョミョ… 浦「 !! な 何だ!?」 ブシュウ ブシュウ 浦「グ…グワアアーーー!! 何かが…何かが俺をしめつける! これは一体…!」 晶「俺の能力は相手の痛覚を意のままに操ることができる『THE JUDGE』 浦…悪いがおとなしくしてもらうぜ!」 アオリ文:これが晶の能力!! バトルが始まる…!! 第5話おわり →7月号は、浦の恐るべき能力が明らかに!?そして真犯人と妖怪と恋の行方は……必見! 行方橋ダビデのダンゲロス・覇竜魔牙曇(ハルマゲドン) プロローグ編 ある日の昼下がり、1人の男が希望崎学園校庭の真ん中で周囲をモヒカンザコの集団に取り囲まれて佇んでいた。 白馬の鬣のような艶のある銀髪を後頭で束ねた細身の少年、彼の名は行方橋タビデ。 つい先日、自らの鍛え抜いたクンフーを試すべく、闘いの匂いに惹かれてこの暗雲渦巻く希望崎学園を訪れた戦闘狂魔人の1人である。 彼の周囲を取り囲むモーターバイクに跨ったモヒカンザコの一団は各々に持ち寄った武器を弄びながら、目前の優男にニヤついた視線を飛ばしている。 「君達、まさかとは思うがこれから『ヒャッハー!通行料をよこせぇッー!』なんてベタベタな台詞を言うつもりかい?」 彼らの典型的なモヒカンザコイズム溢れる姿を冷めた瞳で見渡しながらダビデが尋ねた。 「ヒャッハー!そのまさかだァ!察しが良くて助かるぜェーッ!」 右眼の周りに星形の刺青を入れた量産モヒカンザコの1人がチェーンを振り回しながら甲高い声を上げた。 「はぁ……希望崎学園、噂には聞いてたけど酷い所だ……まあ長旅で体もなまってた所だし、慣らしには丁度いいかもね」 ダビデはそう呟くと、おもむろに姿勢を低くして拳術の構えを取る。 それを見てモヒカンザコ達は下品な笑い声を上げた。 「ヒャハハハハーッ!なんだァ?てめえまさかこの数相手に刃向かうつもりかよォ?ヒャッハー!こいつァとんだ命知らずだぜェ!」 「そのまさかだよ。君達程度の群れるしか能の無いようなザコなら、この人数でも僕1人で充分だろう。いや、2人かな……」 「なんだとォ?わけわかんねぇ事ほざきやがって!殺っちまえェ!」 「ヒャッハァァァァァアーッ!」 いきり立ったモヒカンザコの群れが堰を切った土砂の様にダビデに襲いかかる! しかし次の瞬間…… 「たわばっ!」 「ちにゃ!」 「ひでぶ!」 「グワーッ!」 「アイエエエ!」 地面に崩れ落ちるモヒカンザコ達! 一瞬の交錯の中、ダビデは飛び掛かるモヒカンザコの隙間を縫うように彼らの攻撃をかわし、すれ違い様に手刀の一撃を叩き込んだのだ! 「……な、なんだァこいつゥ!?」 「見せてあげよう、魔人拳法奥義・残影淅踊身!」 唖然とした表情のモヒカンザコ達の目の前に更に信じられない光景が広がった。 「はぁぁぁぁ……」 タビデの姿が揺らめく闘気に包まれ蜃気楼の様に霞んだかと思うと、蜃気楼に映った影が徐々に立体感を持ちはじめ、やがて彼の姿と寸分違わない分身が闘気の霞の中から現れたのだ! 「どうした?かかって来ないのか?」 「どうした?かかって来ないのか?」 2人のダビデは全く同じ声と素振りでモヒカンザコを挑発する。 「ち、チクショウ!舐めやがってヒャッハー!」 再びモヒカンザコ達の怒涛の攻撃が2つの影を襲う! 「勢也!」 「噴覇!」 しかし戦力の差は歴然である。 五分も経たずに校庭には失神したモヒカンザコの山が築かれた。 「な……なんて野郎だ……ヒャッハー……」 悪夢のような状況を目の当たりにして立ち尽くす刺青のモヒカンザコ。 「そこの奴はこいつらを連れて元の巣に帰れ。安心しろ、誰も殺しちゃいないさ。何しろこれから同級生になる訳だからね」 残像が煙のように消え去ると同時に、ダビデが刺青モヒカンに向き直って言った。 「ど、同級生だと?ま、まさかテメエ……」 「ああ、今日から君達と同じ希望崎学園一号生に転入する行方橋タビデだ。自己紹介が遅れたね」 モヒカンザコの表情に驚愕の表情が浮かぶ。 「転入だとォ?テメエ正気かヒャッハー!?これからこの学園で何が始まるか知ってんのかヒャッハー!?」 ダビデは涼しい顔でそれに答える。 「知ってるとも。僕はその為にここに来たのさ」 「おいィ?明るいお昼から何うrさく騒いじゃってるわけ?俺の寿命がストレスでマッハなんだが」 いつからそこにいたのか、モヒカンザコの背後から話に割り込んで来たのは、白銀の鎧を纏った背の高い褐色肌の男だった。 というかメイン盾だった。 つづく
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ここはゴロネコ藩国の市街地が一望できる丘… 藩国では近代発展が進んできている。しかし、発展による森の衰退…環境問題が問題視されていた。丘の所で活気づいている市街地を見ている面子がいた… 「……活気づいてるか…」 「良いことなんだろうけど…」 連日の政策会議で寝不足気味のウルと武田二人。 武田「藩王さんと摂政さんはほとんど寝てないらしいっす…」 ウル「……藩王様と摂政さんが頑張ってるんだから、僕らもちゃんと支えないとね」 王宮では対策会議で夜遅くまで会議を続け、無いときは各自自主的に発展してる藩国内を治安悪化防止の為見回りや、休憩を取っている。見回りの成果もあり騒ぎは起きていない。 今回二人は不法に伐採をしている業者がいると、藩国内に散らばっている忍者達の報を受け警戒、丘で伏兵の形で待ち伏せしている。 「…来たぞ」 「人数は?」 「7…8と…」 「後方はアムさん達忍者部隊に…」 伏せていた忍者達と連絡を取り合い、準備万端。 武田「いくか…」 ウル「ここで何してるのですか?ここから先は環境保護区ですよ…?」 業者「あ、……その……」アム「……(右手を上げる)」 優しく話し掛けたウル、アムは右手で合図をし他の忍者に退路を封鎖させた。 武田「目立たないように徒歩でくる…」 業者「ご…ごめんなさい…」 ウル「忍者さん達が頑張った結果だよ…元も取れてるから…。」 武田「…」 業者「……」 落胆した業者。 アム「貴殿らには警察立ち会いの元、取り調べを受けてもらう…」 ウル「然るべき処置はその後に…(忍者達を見る)お願いします。」 忍者「では、こちらへ」 ガックリした様子で、忍者達に王宮に連れていかれる不法業者達。その背を見てしょんぼりする面々… アム「下にあった牛車と馬車は確保したでござる」 武田「近代発展しても心まではまだ追い付いてないのかもっす…」 ウル「やらなくなるまで根気よく誠意ある態度で取り締まろう。」 武田「人は城人は石垣人は堀情けは味方仇は敵なり…人の和こそ最大の城っす。」 アム「Σ武田熱あるのか?」 ウル「Σ武田が武田を語った!」 武田「誉められてる?」 一人の忍者が近づいてきた。 忍者「…お三人方、撤収準備できました。」 ウル「了解。」 アム「忍者諸君お疲れさまでござる。いったん王宮に戻ろう。」 武田「他のみんなは?」 忍者「駅、学校、市街地、観光地、重要施設に散らばり見回りをしています。なお、市街地、観光地では民間の消防団が見回りを手伝ってくれてます…」 アム「おお、ありがたいでござる…」 忍者「僭越ながら提案が…」 ウル「はい。」 忍者「ありがとうございます。王宮に戻られたら少し横になられたほうが良いかと…」 武田「…おう。」 忍者「おお、よかった。」 武田は歩きだした。 ウル「Σちょっ!たけ…」 アム「了解した。取り調べのさいは拙者かつくでござる。」 忍者「はっ!」 ウル「(アムさん…)」 忍者達は風のように去っていった。 アム「とりあえず、上の者が休まねば忍者さん達も心安らかに休めないでござる」 ウル「あ、そっか…気をつかってもらって…(しょんぼり)」 アム「藩王様と摂政さん達にも横になるよう言ってみるでござる。」 ウル「しかし…上の人が奮起してるの見てついてく人も奮起するってのありますけど、逆もありますね…」 アム「休むのも仕事でござるよ(笑)」 そう言うと、アムはジャンプして木に上った。 アム「先に戻るでござるよ~」 ウル「Σわっ!まってー」 藩国では近代発展しつつ、森を守ろうと頑張っている。その願いと想いはいつの日か叶うだろう…。 文 武田”大納言”義久
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671 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/18(水) 20 40 45 ID iax6CPjq スカウト・・・ あちこち危ないところも見に行ってるんだろうな。 不良 レディース暴走族 暴力団 工事関係者 スポーツ関係全般 道場関係 軍事関係 野生 678 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/18(水) 23 14 09 ID 7/N+nIeH 仮に暴走族の中に良い感じの子を見つけたら どうやって話を切り出すんだか。 木刀とか突きつけられたらどうするよ 女暴走族「さっきからじろじろ見てるけどさ、何?なんか用?」 危ないべ 679 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/18(水) 23 38 59 ID w7TNfwoC 678 「俺んとこ こないか?」 680 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/19(木) 00 09 11 ID c72YY49g 679 八島「アンタ、アタシに何か用かい?」 社長「俺ん所来ないか?」 八島「な、ば、馬鹿野郎! 寝言は寝て言いな!(な、なんだ…!?ド、どきどきする…)」 社長「そうか…なら、仕方ない」 八島「ハ、ハン! とっとと他行けよ!(…な、なんだよ…もうちょっと粘ってくれれば…考えてやったのに…)」 社長「…フン!(ボディーブロー)」 八島「かはっ!?」 社長「…力づくでも連れていかせてもらおう」 八島(…強引なの…いいかも…) こうですか!?わかりません 692 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/19(木) 15 35 15 ID k4upQAJ8 680 それ以降社長のまえでは威勢がよくても、頬が赤くなるのをとめられない八島姐さん 八島「なんだい社長、わざわざ社長室に呼び出してなんか用かい、ああ?」 (なんだろう・・・社長特権で迫られたりしたらどうしよう。あたし断れない・・・ でもって、なしくずしに結婚させられて・・・花柄のエプロンをつけて お帰りなさいあなた、なんて言わされたりすんのかな・・・ドキドキ) 社長「最近、試合に集中できていないように見えるんだが?」 八島「う(内心落胆)・・・へへ、最近あたし空回りしてる気がしてねぇ」 社長「そんなことはない。・・・お前がひつようだ」 八島「えっ(都合のいいとこだけ聞こえた模様)・・・なんだよ、あんまりマジにいうなよ照れくさいじゃないか」 (社長、やっぱりあたしをモノにしようとしてるんだ。あばずれだと思ってんのかな あたしホントははじめてなんだけどな・・・ああどうしよう、でも社長にならあげてもいいか・・・) 社長「・・・八島、なにつなぎのファスナー下げてんだ?」
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284 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/01(日) 01 27 14 ID DJgEmWri 地方巡業で杉浦美月とドルフィン早瀬が相部屋で泊まるホテルの一室。 狭い室内を占めるベッドを立ち上げて寄せて作ったスペースに置いた麻雀卓を囲むのは入居者2名とRIKKA、八島静香。 八島「間違って財布の中身を全部家に仕送りしてしまい、持ち合わせが無い早瀬を助けると思ってだな、半荘でもいいから、な。」 早瀬「あの…賭け事はちょっと……」 八島「ぁン!?人から借りようとか恵んでもらおうとか考えて無いよな。女なら実力で奪い取る、こうでなくちゃ。」 杉浦「早瀬さんがお金に困ってるのはいいですが、なんであたしとRIKKAさんが打たなきゃいけないんですか」 八島「ホラ、お前相部屋だろ、こういう時助けてやらなきゃいつ助けるんだよ。大体誰が得点計算すると思ってるんだ。RIKKAは丁度廊下にいたから声掛けただけだ。」 杉浦「あたし、助ける気なんてサラサラありませんよ。やるからには完膚なきまでに勝たせていただきます。風速は1で。」 八島「オッ、分かってるじゃねえか。じゃあ始めっか」 東一局 親杉浦 南早瀬 西RIKKA 北八島 杉浦「親の利点を生かすためにここは早上がりね…」 早瀬「ここは慎重に字牌から……」北を切る。 RIKKA「……」パシッ。リーチ棒を置く。 八島「いきなりリーチかよ!ダブリーって言いてえのか?」 コクリとうなづくRIKKA。 杉浦「いきなり読めないわ…」北。 早瀬「こういう時こそ平常心、平常心…」西。 パタン。RIKKAが牌を倒す。 杉浦「ダブルリーチ一発自風裏ドラ1、満貫8000点。」 八島「ロンくらい言えよ…」 早瀬「そんなぁ」 杉浦「これは充分予測可能なアタリだったわ。事故とか思わないで。自業自得よ。」 285 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/01(日) 01 28 11 ID DJgEmWri 東2局 親早瀬 早瀬「気を取り直して、と。(ダブ東が狙えるわ…ここは鳴きまくるしか!)」イーピン。 シュバッ!眼にも止まらない速度で早瀬の捨てたイーピンが消える。左を見ると順子が置かれている。 杉浦「RIKKAさん、チーですね。」うなづくRIKKA。 八島「やりづれえなあ。」 5順ほどしたところで 早瀬「(やった!東ツモったわ。ホンイツで2面待ちなんて最高!)りぃーち!」 ヒュッ、パタン。RIKKAが牌を倒す。 杉浦「RIKKAさんツモあがりでチャンタのみ。1000点ね。早瀬さん、リーチ棒分だけ丸損ね」 早瀬「やる気失くしそう……」 東3曲 親RIKKA 八島「RIKKAにばっかり勝たせるのもマズいな。お前ぇら、気合入れていくぞ!」 早瀬「このままじゃRIKKAさんに…でも八島さんや美月ちゃんみたいに徹底的にむしられことはきっと無い…よね?」 八島「あー、RIKKAは俺よりエグいぞ。」 早瀬「そんな…頑張らなくちゃ!」 焦る早瀬の気持ちとは別にゲームは淡々と進んでいき 八島「おう、それカンな。」 八島「それもカン。」 杉浦(ああ…八島さんの考えなしでドラがどんどん増えていく…これを上がったら、裏がついたらどうなるかしら…計算するだけで興奮するわ!) 早瀬「美月ちゃん、目が怖いよ」 八島「おおかたドラでも持ってるんだろうよ」 図星を突かれて顔を赤くする杉浦。 杉浦「そ、そんなこと!」 早瀬「そーなんだぁ。じゃあ美月ちゃんには気をつけないとね。」 八島「ローン。トイトイドラ2。杉浦ァ!何点だ?」 杉浦「満貫。8000点。見ればわかるでしょう。」 八島「わかんねえよ。」 せっかくの高得点を潰されて少しふてくされる杉浦。 早瀬「あー、勝ちが遠のく……」 八島「オゥ、RIKKA!お前の好きにはさせないぜぇ。」 RIKKA「……」 286 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/01(日) 01 28 57 ID DJgEmWri 東4局オーラス 親八島 八島「ま、軽く一つ上がれば俺の優勝、最下位はもう決定ってとこだな。わるいなー早瀬。終わったら近くの温泉でひとっ風呂浴びるか、杉浦。ところで風速いくつだった?」 杉浦「たしか10だったかと。」 早瀬「えっ、ウソ!1だよね。1000点100円だったよね?」 杉浦「そんなに安くちゃ早瀬さんもお金に困るだろうし、温泉だって満足に入れませんよねぇ、RIKKAさん?」 無言で頷くRIKKA。 八島「なあに、早瀬。勝てばいいんだよ。勝てば。」 杉浦「そうね。私にもまだチャンスがあるんですもの。良くて早瀬さんから現金、悪くて温泉ならねぇ。リスクなくしてリターンなしですよ。」 早瀬「み、みんなひどい……」 八島「泣き事言う暇あったら牌を積みな。」 早瀬「(美月ちゃん、怨むよ……って、これは、キ、キ、キター!国士無双まであと二つ!)そうね、やるしかないわね!かかってらっしゃい!」 杉浦「(配牌が悪いわ…八島さんに流して温泉ってとこね)そういう早瀬さんの虚勢を見ていたら負ける気がしないわ」 八島「(白と自風でトンズラ決めちゃる。)いーい覚悟だ。泣いても笑ってもこれで決めるぜ、スタート!」パンッ!八島の牌を切る音が部屋に響く。 パタン。 杉浦・八島・早瀬「へ?」 早瀬「イーマン、チューマン、イーピン……えっと」 杉浦「国士無双、役満。32000点。八島さんが最下位。ウマをつけて…ざっと3万5千円はRIKKAさんに払って下さい。」 八島「てめえこの忍者…積んだろ。」 RIKKA「……払え……」 八島「ツんだろッつってんだろうが!」 やおら立ち上がりRIKKAを睨みつける八島。 RIKKA「……払えなければ……」 八島「どうだってんだ!オラァ!」 つかみかかる八島。とっさに後方にジャンプ、三角飛びからの蹴りでカウンターを仕掛けるRIKKA。 八島「上等だぁ!タイマンやってやるよ!」 早瀬「きゃー!やめてやめて。私達の寝る所が無くなっちゃう!」 飛び散るホテルの備品、轟く器物破壊音。 バタン!部屋のドアが開けられる。 287 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/01(日) 01 29 27 ID DJgEmWri (`・(エ)・´)「こんなに暴れて、一体どういうつもりですか?」 RIKKA「……」 八島「え、と…」 (`・(エ)・´)「問答無用です。」 ゴスッ、ゴスッ。パイルドライバー2連発。 (`・(エ)・´)「社長にこってり搾られて貰いますからね。」 のびた八島とRIKKAを両脇に抱え、グリズリーは去っていった。 早瀬「これで、終わり…かな…」 杉浦「なんだったのかしらね…」 早瀬「じゃあ麻雀も無かった事に…」 杉浦「しないわ。」 早瀬「ええっ?」 杉浦「だってウマをつけたら私、あなたに5千円は払ってもらわないと。」 早瀬「その…私がいま持ち合わせが無いってことは…」 杉浦「もちろん知ってるわ。だから東京の本部に帰るまでの五日間、私の世話係をしてもらうわ。日給1000円でね。」 早瀬「そーんなー。」 杉浦「じゃ、最初の仕事よ。この部屋、一人で片付けといてね。私はお風呂入ってくるから。」 早瀬「ううっ。やっぱりみんなひどいよ……」
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裏第一回戦:試合場【宇宙ステーション】 このページではダンゲロスSS3裏トーナメント第一回戦、宇宙ステーションの試合SSを公開します。 ここは、得票数がもっとも多いSSが勝者となる、誰が一番面白いお話を書けるか競いあうインターネット上のゲームを行なっている会場です。 試合SS このページを訪れた方は、誰でもご自由に以下のSS(ショートストーリー)を読んでいってください。 それぞれのSSを読み比べて、より面白いと思ったお話に投票しましょう! 面白いと判断する基準はなんでも構いません。貴方が面白いと思ったお話に投票しましょう。 貴方の投票がゲームの勝者を決める! 投票結果はこちら ※投票は終了しました。 試合SS 引用する幕間SS 文字数 第一回戦【宇宙ステーション】SSその1 弓島由一の能力に関する九つの報告弓島由一の能力補足 5,172文字 第一回戦【宇宙ステーション】SSその2 弓島由一の能力に関する九つの報告能力概要の説明 1,685文字 試合場・選手情報一覧(選手名50音順 試合SSの順番とは無関係) 試合場 キャラクター名 特殊能力名 宇宙ステーション 内亜柄影法 ロジカルエッジ 弓島由一 ガンフォール・ガンライズ
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裏準決勝戦:試合場【特急列車】 このページではダンゲロスSS3裏トーナメント準決勝戦、特急列車の試合SSを公開します。 ここは、得票数がもっとも多いSSが勝者となる、誰が一番面白いお話を書けるか競いあうインターネット上のゲームを行なっている会場です。 試合SS このページを訪れた方は、誰でもご自由に以下のSS(ショートストーリー)を読んでいってください。 それぞれのSSを読み比べて、より面白いと思ったお話に投票しましょう! 面白いと判断する基準はなんでも構いません。貴方が面白いと思ったお話に投票しましょう。 貴方の投票がゲームの勝者を決める! 【投票結果】を見る ※投票は終了しました。 試合SS 引用する幕間SS 文字数 裏準決勝戦【特急列車】SSその1 猥褻がいっさいないトング伝説温泉・前編九鈴と四葉が温泉でキャッキャウフフ 5,565文字 裏準決勝戦【特急列車】SSその2 裏トー準決勝・特急予告謎の女黒タイツウーマン、一体何者なんだ… 8,768文字 裏準決勝戦【特急列車】SSその3 なし 3,942文字 試合場・選手情報一覧(選手名50音順 試合SSの順番とは無関係) 試合場 キャラクター名 特殊能力名 特急列車 エルフの元女騎士ゾルテリア ZTM(絶対にチンコなんかに負けない) 聖槍院 九鈴 タフグリップ 内亜柄影法 ロジカルエッジ
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裏第一回戦:試合場【ホームセンター】 このページではダンゲロスSS3裏トーナメント第一回戦、ホームセンターの試合SSを公開します。 ここは、得票数がもっとも多いSSが勝者となる、誰が一番面白いお話を書けるか競いあうインターネット上のゲームを行なっている会場です。 試合SS このページを訪れた方は、誰でもご自由に以下のSS(ショートストーリー)を読んでいってください。 それぞれのSSを読み比べて、より面白いと思ったお話に投票しましょう! 面白いと判断する基準はなんでも構いません。貴方が面白いと思ったお話に投票しましょう。 貴方の投票がゲームの勝者を決める! 投票結果はこちら ※投票は終了しました。 試合SS 引用する幕間SS 文字数 第一回戦【ホームセンター】SSその1 なし 6,416文字 第一回戦【ホームセンター】SSその2 姫将軍と偽名探偵のファントムルージュ感想戦ファントムルージュの汚染度はpg(ピコ剛力)で表される 14,725文字 第一回戦【ホームセンター】SSその3 ゾルさんファンタジー・まさかの正体の巻きゾルテリアの父ちゃんはハレの父ちゃんと戦った事あるんだって 10,366文字 試合場・選手情報一覧(選手名50音順 試合SSの順番とは無関係) 試合場 キャラクター名 特殊能力名 ホームセンター エルフの元女騎士ゾルテリア ZTM(絶対にチンコなんかに負けない) 倉敷 椋鳥 『正体不明のご招待」(ストレンジ・インヴィテイション) トリニティ レイニーブルー/サウンドオブサイレンス/ニューヨークリロード
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Q&A このページではプレイヤーから寄せられた質問と、それに対する回答を公開します。 SS募集期間最終日。SS投稿が期限から10分遅れそうです。本スレにその旨を書き込めば投稿期限を延ばしてもらえるでしょうか。 (旅行、出張、急病等のやむを得ない事情があり、事前連絡をダンゲロスSS3スレッドにして投稿期限を延ばしていた場合以外に)SSの投稿期限延長は認められません。 大会優勝より面白くなりそうなネタを思いつきました。設定を無視して独自のお話を投稿しても良いでしょうか。 面白ければ問題ありません。ただし、対人のゲームである以上、対戦相手キャラクターを投稿した人間がいることは十分に考えてお話の作成をしてください。 ですが、改めて言いますが面白ければ設定を無視しても問題ありません。 二回戦以降、自分が事前に書いたSSと対戦相手が事前に書いたSSとの中で矛盾が生じました。どう対処すれば良いでしょうか。例えば自分は大会の試合に勝ち、相手は既に試合に負けて家に帰っている状況でのマッチングなど。 プレイヤーご自身の中で自由に理由をつけて、より面白くなるようお話を組み上げてください。 最終的に、勝った方のSSの内容が今回のゲーム内における正史となり、負けた方のSS内容は並行世界の出来事という扱いになります。 設定を守っていたら馬鹿を見るのでは?相手に想定外のSSを投稿されて負けた。なんで相手のあんなSSが認められるんだ。etc... 面白ければ問題ありません。得票数が正義です。 もちろん、設定を完全に守って勝利をするのもとてもスマートで格好良い勝ち方でしょう。 今回は版権キャラの投稿をしても良いでしょうか。 版権キャラも投稿可能です。 イラストを投稿しても良いでしょうか。 いくつか制限を設けますが、イラスト投稿も可能ではあります。 1.投稿SSとしては受け付けません。 2.投稿SSの挿絵を投稿したい場合は投票期間が過ぎてから幕間スレッドに。 3.それ以外のイラストに関しては幕間スレッドにお気軽に。 4.ただしSSがメインのキャンペーンであることは念頭に置いてください。 以上をご理解いただけた上でしたら、投稿も可能です。 BGMを投稿しても良いでしょうか。 既存の曲に関してはSSと同時にの投稿も可能とします。 キャンペーンに参加できるか、予定が直前までわかりません。キャラクター募集締め切り直前になって参加可能であるとわかった場合、SS3スレッドへ参加表明をしていなくともキャラクターを投稿してよいでしょうか。 はい。予定が不透明の場合、参加表明を省略してキャラクター投稿をしても構いません。 参加表明のお願いはGK作業の簡略化のためのものなので、参加の見通しがたった段階でなるべくの参加表明書き込みを推奨しますが、なくともキャラクター投稿の受付は行います。 Q&Aを見ても疑問が解決しない場合 SS3スレッドへ気軽に質問を書きこんでください。
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ファントムマンチ ガイドラインウォーズ(1) ガイドラインウォーズ(2) ガイドラインウォーズ(3) ガイドラインウォーズ(4) のんべえが女子高生に絡んで来た! 空飛ぶバンチョウ・パイソン オープニング 空飛ぶバンチョウ・パイソン 「ある本の悲劇」 空飛ぶバンチョウ・パイソン ~スパム?~ 格闘ゲーム風番長Gアタッカー紹介 『本戦開始直前!凱道雷の憂鬱』 ファントムマンチ A long time ago in a galaxy far, far away... 遠い昔、遥か彼方のダンゲ界でーー                 エピソード1            ファントム・マンチ 末法の世。 評議会を異変が襲った。 貪欲な万痴連合<マンチ・グループ>は巧みにガイドラインの手薄な箇所を攻撃、着々と同一タイプの能力者<クローン>を量産していた。 評議会が、綱領の一部分が参加者を陥れているという批判により集中砲火を受けて身動きが取れなくなっている間、元老院は別の一手を打つ。 「ガイドラインの使徒」凱道家の姉弟が希望崎に向かうのだった・・・ ガイドラインウォーズ(1) マンチと戦うには自らもマンチの思考に通じなければならない。 周囲に散らばる死骸の側に立ちながら、螺印の脳裏に浮かぶのは記憶だった。 弟よりもかなり早い段階でこの仕事をこなしていた彼女に、当時の師は「これから凱道雷が戦列に加わる」と伝えた。 「血中検査の結果、高濃度のマンチ菌……そして、それを完全に抑え込むほどの莫大な自重力(フォース)が確認された。 これほどの自重力――過去の戦士の中でも三本の指に入るだろう」 ガイドラインを司る者にとっての宿敵、マンチキン。 彼らと渡り合うには自らもマンチに通じ、かつそれに溺れないだけの自重の力が必要となる。 雷はそのどちらにおいても非凡な才を持つ。つまりはそういうことだった。 ――しかし、弟はやや感受性に敏な面があります。はたしてやっていけるかどうか…… 「うむ。感情が昂ぶりやすいということ……それは自重力が負の方へ振りやすいということの顕れでもある」 ――心なき参加者からのリアル精神削り……弟にはそれを受け流すだけのメンタルがまだないでしょう。 「それゆえ、お前が正しい方向に導くのだ。私の感覚が正しければ……彼こそが、流転するガイドラインにバランスをもたらす――」 「終わりましたよ」 「……御苦労様」 物思いから現実へ引き戻される。 片手に凱道の名を示す腕章を巻いた目の前の彼こそが螺印の弟――「選ばれし者」凱道雷。 役目を終えたガイドセーバーはすでにホルスターへと収まっていた。 制圧に時間はかからなかった。そして二人とも傷らしい傷も負っていない。 しかしそれはイコール楽勝という意味にはならない。世界には一撃で致命傷を負わせてくる手合いが無数にいるのだ。 周囲に散らばる死骸の正体――完全変態昆虫「クワガタ」もその例に当てはまる存在だった。 万痴連合によって人為的に培養され、人間の1/3ほどの巨大さを持つに至ったこの人工の虫の編隊。 2つのタイプの特殊能力の恐るべきコンビネーションは、周囲一帯の存在を根こそぎ薙ぎ払う威力を秘めていた。 あらかじめ持ち込んだ「殺虫剤」がなければ、いかに凱道家選りすぐりの戦士である二人とて、無事では済まなかっただろう。 「先行しすぎよ、雷。あなたの技量はすでに完成の域にあるとはいえ……だからこそ、自重力の導きを忘れてはならない」 「それがどうやら遅すぎたくらいのようですよ」 雷は後方を指す。 「すでにこのダンジョンは打ち棄てられたようです。慌てて退避したようですが」 「……なら、完全に痕跡は消し去られていない可能性があるわね」 数時間の後、二人は施設にあるコンピュータ端末の中にあるファイルを発見する。 万痴連合に対して、評議会を弾劾し、参加者に評議会に対する不信を抱かせるように指示した文書。 扇動の証拠となる文書であった。 その直後。 警報が鳴り響き、施設は凄まじい大爆発に見舞われた。 ガイドラインウォーズ(2) 「我が居城に忍び込むネズミがいると聞いたが……誰かと思えば君たちか」 果実四天王。 凱道家の戦士によってその一員であるフィリピンバナナが打ち倒された際、そのマンチの実態が明るみに出たため、 彼らは表舞台からの撤退を余儀なくされた。 現在、彼らに代わってマンゴスチンやドリアンが四天王の座についている。 雷と螺印、二人に前に現れたその男こそ、追放されたはずの旧果実四天王の一人。 「旧果実四天王――ドラゴンフルーツ! ここまでだ!」 「ふ……私の警備兵をずいぶん壊してくれたようだが、君らにはわかっているのかな」 あの大爆発の後。 辛くも脱出した二人だったが、証拠ファイルの持ち出しは叶わなかった。 しかし雷と螺印はその内容から、万痴連合を陰で操る黒幕の存在をつきとめることができた。 「君たちがいずれここに来るだろうことは予測していた。まあ思ったよりも早かったことは認めるが」 「…………誘い出された、ということか」 どうやっても証拠書類が持ち出せないということはドラゴンフルーツにはわかっていたのだろう。 証拠がなければ堂々と正面から踏み込んで捕らえに来ることはありえない。 ならば残る手はひとつ。潜入し、身柄を拘束したうえでアジトを捜索する。 「君たちにはそれしか選択肢がなかった。それゆえ備えるのは容易い」 ドラゴンフルーツはガイドセーバーを抜いた。 その色は彼の名が示す通りの紫。放逐されたとはいえ、その剣の噂は轟いていた。 二人に緊張が走る。雷がガイドセーバーを構える。 その時。 「今だ!」 ドラゴンフルーツが空いている手をさっと掲げると同時。螺印の体が吹っ飛ばされた。 雷が思わず振り返る。 高速で体当たりし、螺印を吹き飛ばした生物がそのままの勢いで通り過ぎていくところだった。 ――――野生の龍! 「おっと。よそ見はいけないな」 反射的に構え直したガイドセーバーに衝撃が走る。 ドラゴンフルーツの指先からほとばしった不気味な電撃を雷はセーバーで受け止めた。 「なかなかやりおる。それでは私も本気でいくとしよう」 「……」 雷の額にうっすらと汗が滲む。 着地した螺印に龍の吐き出した火炎が浴びせられる。 吹き飛ばされたエネルギーを利用して転がって避け、龍のほうに銃口を向ける螺印。 しかし。 直前で彼女はあらぬ方向へ銃を向け、そのまま発砲した。 「ぐえっ……!」 ドスンと音を立て、壁の隙間から何かが落下した。 自重力の乱れから、近くにマンチキンが潜んでいることを彼女は察知したのだ。驚異的な感覚の鋭さだった。 その感覚が告げる。今の攻撃ではそいつは死んでいない。 土埃が晴れたとき、そいつは起き上がっていた。 体表の8割以上が金属で覆われている。 「サイボーグ……ね」 「名乗らせていただこう。我こそが万知将軍……私の能力はかのレジェンドと同じ」 レジェンド――まだガイドラインが整備されていなかった時代。 本当に当時の能力と同等だとすれば、侮れない相手である。 口上が終わるのを待たず再び射撃を行う彼女の前に、さきほどの龍が立ち塞がる。弾丸が防がれる。 そして。 「『新説・無我の万知』……発動。私の力は――コピー能力だ。」 コピー能力。 それを聞いて螺印が予想した攻撃パターン。 自らの銃撃能力を利用される。 龍の火炎放射、嵐を呼ぶ天候操作能力が放たれる。 そのどちらでもなかった。 突如、流星群が彼女を襲った。 「な……今のは誰の」 「ククククク……驚いたか?」 得意げにそいつは解説を始めるが、その内容は耳を疑うものだった。 ..... 「それまでに発動された特殊能力をパクって発動させることができる……今までの永きダンゲロス史全ての能力を私は使えるのだ!!」 「…………」 これほどまでのマンチキンがいるだろうか。いや。それこそ有史以来初めてであることは間違いがない。 螺印は驚きを通り越して呆れ果てて物も言えなかった。 「さらに!」 万知将軍のボディからさらに金属の触手が生える。数は合計4本。 その触手の先にあるものは、それは。 「ガイドセーバー!?」 「いままで倒したガイドラインの使徒から奪ったセーバーだ! この多角攻撃に加え、コピー能力の多彩さ! 貴様に凌ぐことができるかな!?」 龍と、史上最強のマンチキン。 二つの脅威が螺印に迫る――。 ガイドラインウォーズ(3) 雷とドラゴンフルーツの戦いは熾烈を極めた。 速度、技、パワー。 全てにおいてドラゴンフルーツの力は抜きんでている……雷は自重力の流れから敵の剣撃を読むことで、かろうじてその動きに食らいついていた。 「やるではないか! さすがは凱道家一の戦士! その才能、散らすには惜しい!」 ドラゴンフルーツにはまだ余裕がある。 雷の実力も申し分ないとはいえ、鍛錬の積み重ねと戦闘経験ではドラゴンフルーツに一日の長があった。 何度目かの鍔迫り合いの後、雷は後方に跳躍し、間合いを取った。 緩やかに滑るような動きで徐々に距離を詰めながら、ドラゴンフルーツは語りかける。 「貴様の力は掛け値なしに一級だ……本当に惜しいな」 「チッ。さっきから惜しい惜しいと……先生かテメーは!」 姉がいなくなった途端、雷の口調から丁寧さは削ぎ落とされていた。 これが彼の地の性格らしい。 「俺を殺すのが惜しいってのか? 随分上から目線で言ってくれるじゃねえか」 「いやいやいや。誤解してもらっては困る。こう見えても貴様には最大限の敬意を表しているのだよ」 ぴたり、とドラゴンフルーツは歩みを止めた。 そこは二人の間合いのぎりぎり外の位置だった。 どちらかがあと半歩でも踏み出せば、再び斬り結びが繰り広げられるだろう。 「貴様には力がある。だがしかし、それに見合った評価もされていない。そして――貴様が護ろうとしているものにも、それだけの価値がない」 「何だと……?」 「怒るか? いや、貴様にも本当はわかっているはずだ。ガイドラインの守護が報われぬ役割であることを」 「はっ。悪りィが別に見返りが欲しくてやってるわけじゃねーんだよ!」 気合とともに雷のほうから仕掛けた。 横薙ぎの一閃は当然のごとくドラゴンフルーツに受け止められる。 「高潔だな。それは美徳だ。翻って現状はどうだ? 万痴連合のごとき小人どもに唆された程度で評議会を混乱に陥れる愚か者ども…… しかも彼奴等は自分たちが善意によって動いていると考えている」 ――この制約は参加者を陥れる罠だ ――この能力付属はダメだ、ないほうがマシだ 「不満を騒ぎ立てるだけで自らが生みの苦しみを味わおうとはしない。 所詮は義務を果たさず権利だけを主張する愚民共よ。貴様の真価はそんな者どものためにあるわけではなかろう」 「ぐ……」 絡みついてくるような言葉を振り払うように、雷はセーバーを振るうが、ドラゴンフルーツの鉄壁の守りを突き崩せない。 「貴様の力を真に活かす方法……ガイドラインに安定をもたらす解は、実のところ一つしかない」 「黙れ…………」 「簡単だ。能力交渉などさせてやらなければいいのだ。愚か者共にはな」 「……何だと?」 「考えもしなかったか? 貴様らが信奉するガイドライン――それにそぐわぬ連中など全て粛清すれば良い、と」 「馬鹿な……」 さすがに雷も唖然とする。 「てめえ……何を考えてやがる」 「考えていることはそのまま言ったわけだが」 「万痴連合を陰で操る黒幕が何を言ってやがる! そんなこと、連合の奴らは反発するに決まってるだろうが!」 「――もちろんだ。奴らは真っ先に始末する」 ドラゴンフルーツは。 感情が喪失した声で、あっさりと告げた。 「そもそもマンチキンなど本来組むにも値しないクズどもの寄せ集めだ。私の理想には程遠い。対極であるとさえ言えるだろう」 「…………」 「話を戻すか。なんの報いもなく会議、メール返信、質問への返答を行うGK――そのGKが作ったガイドラインに楯突く馬鹿共は全て排除すればいいのだ。 最初こそ愚民どもは戸惑うかもしれんが、なに、奴等はすぐに慣れる。結局キャラメイクしたいだけだからな。 そして理想のガイドラインに従わないクズ共――少しでもゲームバランスを乱そうとする者は容赦なく粛清し、晒し者にする」 「…………」 「そして、その理想の世界で、貴様一人だけは圧倒的な力を振るうが良い。ガイドラインという理に縛られぬ者――『転校生』として」 黙り込んだ雷に、ドラゴンフルーツはダメ押しのように続ける。 「私と共に行くのだ、凱道雷。貴様にはその資格があり、力があり、理由がある」 ガイドラインウォーズ(4) 「どうしてだ……どうしてだ」 そこはドラゴンフルーツの居城、吹き抜けのような空間だった。 どろどろに溶解した龍の死骸と、爆弾により四散した万知将軍のボディ。 そして、無傷でそこに立つ螺印の姿があった。 力なく疑問を口にしているのは肩から下が吹き飛ばされた万知将軍だったが、その声もかき消されそうな程に細い。 「どうしてか? そりゃあ、貴方達が馬鹿だからでしょうよ」 螺印はガイドブラスターを向けると、躊躇なく引き金を引いた。 「マンチ死すべし」 「――――」 すでに叫ぶだけの力も万知将軍には残されていない。 頭脳を撃ち抜かれ、焼かれて、彼の精神は完全に消失した。 龍と万知将軍、明らかに有利だったはずの彼らが敗北したのは、螺印に先制攻撃を許したのが大きい。 メルティングバレット……対象の防御を役立たずにしてしまうその銃弾を、戦闘の開始と同時に食らっていたこと。 体の外殻がどろどろに溶かされると、攻撃の回避が覚束なくなる。 そして、苦し紛れに特殊能力無効バリアを発動した万知将軍に、螺印はとどめの榴弾を撃ち込んだ。 それは、如何なる攻撃をも防ぐはずの障壁を容易く貫通し、万知将軍を粉々に吹き飛ばした。 もしも万知将軍に少しでも謙虚さがあったなら、最初の一撃を食らった後、接近戦は龍に任せて遠距離から螺印を攻撃していただろう。 敗因というなら、彼らは敵のことを甘く見過ぎていたというだけの話だった。 「ずいぶん時間を食った――雷は無事かな」 螺印は自重力の流れを読む。 その顔が曇った。 先ほどの場所に駆けつけた螺印を待っていたのは、袈裟切りにされたドラゴンフルーツだった。 その瞳に光はない。 「…………」 自重力の流れを読んで、ドラゴンフルーツが絶命したということはわかっていた。 しかし、凱道雷の姿はどこにもなかった。 GKは、感情を制御しなければならない―― スケジュールに合わせなければという焦りは怒りを生み、怒りは憎しみを、憎しみは暗黒を招く―― 雷の高すぎる自重力が負の方向に振れたとき、それは自重が足りないものを断罪する苛烈な裁きの刃となる。 ドラゴンフルーツを倒せたのはその力によるものだろう。 だが、その代償として、彼はガイドラインの暗黒面に落ちてしまったのだ。 「雷……」 螺印の前から、雷は姿を消した。 再び彼らが出会うのは血腥い闘争の場でのことである。 <おしまい> のんべえが女子高生に絡んで来た! 「ねぇえぇ、そこ、きみ、そう、そこのきみお嬢ちゃんちん。ちーとこっち来て、ね、お願ぁいおじちゃんの一生のおねあいだからさぁ、ね。そう、いい子いい子。かわいいねー。ねえ、どこ高に、いってんのぉ? ここ? ははぁ、きみみたいなキャワイイ子が魔人。あ、違うの。へえ。えへへ。まいいや。それ、制服、いいねぇ、若いねえ。ふとももがまぶしいね。 え、あ、急いでる? なんで? ハゲ丸ウドン?ん? 戦争? ははぁ、戦争。え、そうだねぇ、戦争ねぇ、大変だねえ。うん、分かる分かるよ。戦争は大変だの。わしも戦争に行ったわな。赤紙が来てな、第一陸上部隊陸軍歩兵、右召集ヲ命母セラル依テ左記日時到着地ニ参着シ……。あ? なんで憶えてるかって? そりゃあ、忘れられないよ。あの時、ぼくには妻がいたんだ。お腹には子供が居てね。そう。辛かったよ。妻と母とお婆に見送られ勝ってくるぞと勇ましく、御国のためなら命の一つ、咲かせて見せよう桃の花と来てね。 おう、思い出しちった、酔いも醒めちまわぁ。あの頃は大変だったよう、うん、大変だい。なんせ、酒、なんてないからね。わはは。今じゃ、ほら、少しマシで、ろれつ、回ってきたでしょ? すると、これ、ほら、腕、震えちゃうもんね。わはははは。アル中アル中じゃ、わははは――おおっとケイレンが。ごめんごめん、ぼくちゃんアル中だから、わざとじゃないんなよ、酒、酒がないとね、頭かフットーしちゃうよぉ。 お? これ? 瓶、からっぽだねぇ。酒ないねえ。ぼくはねえ、酒がないとね、頭、ほんとおかしくなってねぇ――わはははは。ごめんなちい。 わっ! ぼうりぃくはイカン。イカン、イカン。暴力はイカン。そうそう。しかし、きみ、なかなか、いいからだしてるねぇ。最近の若い子はグラマーだかポリマーだか、そんな、バカだよね。うん。これ、褒めてるんだよ。そうそう、怒っちゃダメダメ。褒めてるんだよ、きみ。小柄ぐれいと。でも髪が長いのはいただけんの。ちびっこいんだから、おかっぱとか、ね。幼さ素敵だよ。ほら。まあポニーテール、及第点、うなじも最高。ちょっと撫でて、舐めて―― あ、腕痛い。痛い痛い、折れた折れた。ああダメだ、病院に行かないと。薬。きみ、薬持ってきたまへ。百薬の長。え、分かんない? きみ、仕方ないな。あれを出したまへ。きみが出せる薬。母乳。……あれ、怒らないの? わはは。 そうだ、ちゅっちゅしよう、だえき、あれも薬だよ。あれ、その壁登ってどーすん? ぱんちゅ見えてるよ、おぱんちゅ。おーい。……きみ、登るの上手いねえ速いねえ――あ、危ない! 落ちる! あぶない、ってあぶないのは僕――」 衝突! 空飛ぶバンチョウ・パイソン オープニング ~撮影地:希望崎学園特撮部所有の採石場~ (遠くからボロボロの服を着た老人が走ってくる) チュドーン!(特撮おなじみの爆発) チュドーン!(特撮おなじみの爆発) チュドーン!(特撮おなじみの大爆発) (息も絶え絶えで走ってきてカメラの前までやってきた老人が一言) 桃爺「It s!」(意訳:はじまるよ!) (オープニングアニメーションに切り替わり) ナレーション「Bancho Python s Flying Circus!」(日本語訳:空飛ぶバンチョウ・パイソン!) 空飛ぶバンチョウ・パイソン 「ある本の悲劇」 ~ある昼下がりの番長小屋~ (金色が入ってくる) 金色「……あれ、珍しいですね。番長小屋に誰も居ないなんて。」 (辺りを見回し、何気なく置かれた一冊の本を見つける) 金色「ん、何でしょうこの本……」 (本を手に取り、パラパラと読み始め) 金色「!?」 (数ページめくった直後、バターンと倒れる金色。 そこに佐藤が入ってくる) 佐藤「あれ、金色さん? 床で寝てるとカゼひきますよ。 ……? 何だろう、この本……」 (倒れた金色のそばに落ちていた本を読み始める佐藤) 佐藤「!?」 (金色と同じページを見た瞬間、バターンと倒れる佐藤。 そこに今度は錆山が入ってくる) 錆山「金色君に佐藤君、なんで二人とも床で寝っ転がってるんだろ…… ん、これ何?」 (例の本を拾い上げ、読む錆山) 錆山「!?」(バフッ) (例のページを見た途端、口から酸を噴いてバターンと卒倒する。 そこに、小野町とカッタールキが現れる) 小野町「……これは何事だ……?」 カッタールキ「美しくない光景ね……あらぁ?」 (件の本を見つけて、二人で見てみる) 小野町「!?」 カッタールキ「!?」 (二人揃ってバターン。) (しばしの静寂の後、羽犬塚が慌てて走ってくる) 羽犬塚「いけないいけない、忘れるところだったわ……」 (倒れている五人は特に気にせず、本を拾い上げる) 羽犬塚「無理言って友達に描いて貰ったのよね、この金色×佐藤本。 ちょっと刺激強めで、ってお願いしたら凄くハードになっちゃったけど…… これはこれでいいわね、こういう展開もアリって思えるし。 あ、でも萌木原ちゃんとかに見せないようにしないとね。変なトラウマになっちゃったらいけないし……」 (本をパラパラ読みながら、番長小屋を後にする) 空飛ぶバンチョウ・パイソン ~スパム?~ ある日の夕方。 ダンゲロス子が番長小屋の扉を開けると、そこにはいつもと趣の違う風景が広がっていた。 「ん、なんか良い匂いすると思ったらメシ作ってんのか。」 珍しく整理された机と椅子、そしてそこに座る面々。 その前には美味しそうな料理が並べられていた。 そして部屋の一角では、どこから準備してきたのか流し台とコンロが設置され 真野孝三がせわしなく、コンロと俎板の前を往復しているところだった。 「ああ、ダンゲロス子さんこんばんは。宜しければ夕食でも食べていきませんか?もちろん、無料で。」 「お、いいのか?助かるぜ……なにしろ今月パチ負けっぱでピンチなんだよな…… ところでメニューは?」 「色々ありますよ。ベーコンエッグとか、ベーコンエッグ&ソーセージとか」 「や、それ朝食じゃんか。もーちっと腹にたまるモンで頼むわ」 「それでしたら、ベーコンエッグ&スパムとか、ベーコンエッグ&ソーセージ&スパムとか如何でしょうか」 「スパム足しただけかよ! いやさ、もーちっと晩メシに向いたメニューをだな……」 「それでは、ステーキ&スパムやハンバーグ&スパムやチキンソテー&スパムはどうでしょう」 「……や、スパムはいらねえわ。スパム抜きのメニューってなんかないの?」 「でしたら、ステーキ&スパム&スパムとかハンバーグ&スパム&スパムとかチキンソテー&スパム&スパムとか」 「増えてるじゃねえかよ! そんなに肉ばっか食えるか!」 「確かにバランスが悪いですね。白身魚のムニエル&スパム、サーモンフライ&スパムなんかは」 「魚にしろっつったんじゃねえよ! ……聞いてるだけで胃もたれしてきたんだが」 「おや、胃の調子が悪かったのですか……それなら中華粥&スパムやスパムうどん&スパムのような軽いものがいいかもしれませんね」 「スパムが入ってる時点で軽くねえ! てか胃が調子悪いのはテメーのせいだぞ! ……もういいや、とにかく今作れるメニュー一通り言ってくれや」 「かしこまりました。サラダ&スパム、ペペロンチーノ&スパム、海老グラタン&スパム。 海老ドリア&スパム、ビーフカレー&スパム、ポークカレー&スパム、スパム&スパム、スパム&スパム&スパム、」 「待て、スパム&スパムはもう料理って呼べねえだろ。しかもまだ上があんのか」 「スパム&スパム&スパム&ポテト、スパム&スパム&ポテト&スパム&サラダ、 スパム&スパム&スパム&スパム&ポテト、スパム&スパム&タカ&トラ&バッタ、」 「オイ何かコンボが混じったぞ今。 ! さっきから虎見かけねえのは、まさか……」 「スパム&スパム&スパム&愛しさ&切なさ&バッタ」 「心強さじゃねえのかよ! ていうか、愛しさや切なさって食材か?」 「スパム&スパム&スパム&スパム&スパム&……」 「ああもううるせえ! もうメシはいいや、酒だけよこせ!」 「かしこまりましたスパム、焼酎の水スパム割でいいですかスパム」 「……とうとう語尾がスパムになってんぞ…… てか今日のお前絶対ヘンだぞ。そう思わねえか、みんな?」 「そんなことないと思うけどスパム」(←鬼無瀬) 「そうですわよ、いつも通りおいしい料理を作ってくれてるじゃないでスパム」(←松茸) 「確率論的に言って、真野さんに変調がスパム起きている可能性は皆無でスパム」(←湯川) 「まったくだ、仲間をスパムるのはスパム良くなスパム!」(←赤城) 「スパムスパムスパムスパムスパムスパムスパム」(←蝦夷廻) 「…………」 唖然とするダンゲロス子をよそに、他のメンバーが立ち上がり、肩を組み合い。 スパムスパムスパム……と歌い始める。大合唱である。 そして、ダンゲロス子のおつむは―――思考を停止した。早い話が、気絶である。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 後にこの騒ぎの原因は、桃爺が酔っぱらってダンジョンに潜った際にゲットした 『呪いのスパム』の影響であることが発覚したのだが―――それはまた、別の話である。 格闘ゲーム風番長Gアタッカー紹介 “地獄からの追跡者”荻原 蔵六 動きの速さを生かして戦うスピードファイター。 ゲージ消費技『影解れ』は、ゲージを消費することで相手のゲージ消費技を自分で使用することができるコピー技。 ただし、デメリットもコピーしてしまうため注意が必要。 手芸術による遠距離攻撃、素早い動きと高い攻撃力のそろった、初心者から上級者まで幅広く使うことができるキャラクター。 “阿天翼心流剣術”阿天小路御影 虎をも超える攻撃力と、竹刀を使ったリーチの広い攻撃が特徴のパワーファイター。 ゲージ消費技『無形刀〝鵆〟』は、相手のサポートキャラを問答無用で退却させる攻撃技。 ただし、使用した後は一定時間攻撃が下がるため、使うタイミングに注意が必要。 攻撃の隙が多く、密着されると不利になるので、攻撃の間合いを掴む必要がある、中、上級者向けのキャラ。 “炎の格闘娘”ダンゲロス子 バリエーション豊富な攻撃技を持つバランスファイター。 フレイムチャージャーやフレイムパンチャー、フレイムウィップなど、ゲージ消費技の数は全キャラ中最多。 通常技も他キャラに比べて多く、コンボ重視や一撃必殺など、様々なスタイルで戦うことができる。 また、一定以上ダメージを与えると数秒間の間通常技に対して無敵になる『フレイムブースターver.2.0』を持っているため、 非常に攻撃的なプレイが可能となっている。 コマンド入力が多いため、中・上級者向けのキャラ。 “呪いの調理人”真野孝三 手数の多い攻撃と、威力の高い飛び道具を多く持ったスピードファイター。 ゲージ技は相手の精神ゲージが低ければ低いほど強力になる飛び道具『ダイイングキッチン』。 強力な飛び道具を持つが耐久力と防御性能が非常に低いので、一つのミスが敗北につながることの多い、中・上級者向けのキャラ。 “高鬼の鬼”椎木 彗香 攻撃力は低いが、非常に強力なゲージ技を持った、特殊なパワーファイター。 攻撃技はほとんどなく、せいぜい隙を作る程度の技しかないが ゲージ消費技である『墜鬼』は非常に強力で、ほぼすべての相手を一撃で屠ることができる。 非常に癖の強い、上級者向けキャラ。 “百獣の王”虎 出の速い攻撃技と高い耐久力、そして圧倒的なスピードと、百獣の王の名を冠するにふさわしいパワーファイター。 また、ゲージ消費で一定時間攻撃力と速度を引き上げることができる。 欠点があるとすれば飛び道具がないことだが、動きが速いためそれが問題になることはほとんどない。 初心者から上級者まで、幅広く使うことができるキャラクター。 “兄を探して三千人”萌木原ジャベリン 近接技をほとんど持たない代わりに威力の高い遠距離技を持つ、特殊なパワーキャラ。 近づかれたらほぼ終わりといっていいほど接近戦が弱く、使いこなせなければ一方的にボコボコにされることもあるが、 飛び道具の数は全キャラ最多。中でも、ゲージ消費技の『サリンジャー』は、隙は多いが当たればほぼ即死という圧倒的な威力を誇る。 他のキャラとは一線を介す、超上級者向けキャラ。 “鬼無瀬時限流門弟”鬼無瀬 未観 出の速い技と動きの速さが特徴のトリッキーなスピードキャラ。 特殊能力『再度歪印蛇』によって、戦闘開始から一定時間の間、ダメージを与えれば与えるほど動きが速くなるため、 トップスピードはマーヤ、萩原を超えて全キャラ中トップを誇る。 半面、耐久力は非常に低く、最悪一撃で逆転されてしまうことも… 使い手を選ぶ、中・上級者向けキャラ。 “セクハラじじい”桃爺 癖のある動きと特殊な防御、予備動作の多い攻撃技と、全体的に使いずらいキャラ。 しかし、非常に高い耐久力と異常な射程の長さをもち、一部のキャラを一方的に殴り殺すこともできる。 使いこなしさえすれば強い、上級者向けのキャラ。 “無機質な観察者”小野町小道 相手の動きを封じる特殊な技を多く持つパワーファイター。 ゲージ消費技は相手の精神ゲージを大きく削る『性体観察』 このほかにも精神ゲージを削る技を数多く持っている。 耐久力の低さをゲージ削りと攻撃力の高さでカバーする、上級者向けキャラ。 “円月殺法”レミィ・虚子・ロー 攻撃範囲の広さを生かして戦うバランスファイター。 全体的にバランスの取れた、使いやすいキャラクター。 ゲージ消費技の『円月殺法』は自分の周囲を一瞬で薙ぎ払う広範囲攻撃。 癖の少ない、初心者から上級者まで使用できるキャラクター。 “アイヌからの巨人”ペウレカムイ とにかくでかい!リーチの広いパワーファイター。 序盤は攻撃速度、移動速度ともに遅いが、 相手のダメージを与えていくにつれて緩やかにスピードアップしていくスロースターター。 また、でかいおかげで攻撃範囲も広いが、あたり判定も大きい。 序盤での立ち回りが難しい、上級者向けキャラ。 “逆境に咲く華”カッタールキ・オッティソン 一発逆転の可能性を秘めたバランスファイター。 防御、攻撃、速度、すべてにおいて平均より下だが、 自分の体力が20%を下回ると、速度と攻撃力が大幅に上昇する、後半に強いキャラ。 ペウレカムイと同じく、序盤での立ち回りが難しい上級者向けキャラ。 “オレのそばに近寄るなああーッ!”佐藤頼天 カウンター技を多く持つ特殊なキャラ。 特に、ビッチとレイパーに対してはめっぽう強い。 ダメージソースが殆どカウンター技しかないので、非常に使いづらい超上級者向けキャラ。 “シュヴェスターガルテン”縞居天 特殊な攻撃技を多く持つパワーファイター。 天自身が攻撃することはほとんどなく、妹である多来が攻撃することが多い。 攻撃力、耐久力ともに高いが防御性能が低めなので、接近戦は苦手。 かといって、遠距離に行き過ぎるとこちらの攻撃手段がなくなってしまうため、 常に中距離を保たなくてはならない。中・上級者向けキャラ。 “廻るサイボーグ”蝦夷廻ねねか 高い耐久力を持つパワーファイター。 スーパーアーマー効果を持つ技が多いため、強引に攻めていくことができる。 さらに、ゲージ消費技に自分の体力を回復する技もあるので、ダメージを気にせず攻めていくことができる。 初心者から上級者まで使うことができるキャラ。 『本戦開始直前!凱道雷の憂鬱』 一組の男女が住宅地をのんびりと歩いていた。カップルだろうか? 女性の方は落ち着いた物腰で、やや大人びた雰囲気を醸し出している。 男性の方はわんぱくそうな顔つきをしている。 デートというわけではないようだ。二人とも地図を見ながら、少し歩いてはキョロキョロと辺りを見回し、 再び地図に目を落としては歩いてを繰り返していた。どうやら道に迷ってしまったようだ。 困り果てた様子の二人は、ちょうど付近にたむろしていた町の不良達と目が合い、意を決して話しかけた。 「すいません。少し道に迷ってしまったのですが、お尋ねしてもよろしいでしょうか?私立希望崎高校なのですが。」 「き、希望崎学園!?バ、バカやろう! てめえ、そこの看板が見えねえのか! 『この先、DANGEROUS! 命の保証なし』 この先は戦闘破壊学園ダンゲロスなんだよ!」 「ダンゲロス……、それでも僕は行かなければなりません。なぜなら、僕は転校生なのですから。」 またしばらく歩くと、再び道に迷った二人は近くを歩いている魔人公安に話しかけた。 「すいません。少し道に迷ってしまったのですが、お尋ねしてもよろしいでしょうか?私立希望崎高校なのですが。」 「希望崎学園?ああ、あの魔人学園ね。まあ、魔人って言っても普通に銃で撃てば死ぬような連中だけど。」 「それでも僕は行かなければなりません。なぜなら、僕は転校生なのですから。」 またしばらく歩くと、再び道に迷った二人は近くを歩いている歩行者に話しかけた。 「すいません。少し道に迷ってしまったのですが、お尋ねしてもよろしいでしょうか?私立希望崎高校なのですが。」 「希望崎学園?ああ、あのビッチとレイパーと変態しかいないっていう学園ね。」 「そ…それでも僕は行かなければなりません。なぜなら、僕は転校生なのですから。」 またしばらく歩くと、再び道に迷った二人は近くを歩いている歩行者に話しかけた。 「すいません。少し道に迷ってしまったのですが、お尋ねしてもよろしいでしょうか?私立希望崎高校なのですが。」 「希望崎学園?ああ、あの熊と虎が歩き回る無法地帯ね。」 「帰ろう、姉さん。」